アラサーだけど、初めて出会い系で女の子と会ってきた

前回、26歳のまなみちゃんと無事にLINE交換を果たした俺でしたが、その後の展開に悪戦苦闘しています。やり取りできるのは主に平日の日中で、彼女も働いていることから1日に会話できるのは大体1時間ほど。仲良くなっているような気はしますが、会おうとはなかなか口に出せません。

そもそも彼女が出会い系でどんな関係を求めているのかが少々不明なのです

少しその辺りに水を向けてみたことがありますが、答えはかなり曖昧でした。メル友のような、でも仲良くなったらいっしょに遊べるような。リアル募集ならリアル募集ではっきりしてほしいところです。

とはいえ、当の俺もその辺りはぼかしがち。既婚者が会いたいと言ったら、それだけで下心が見え見えな気がしてしまいます。不倫目的とは悟られずに、なんとか会うところまでいく方法はないものでしょうか。

アラサーの既婚男が出会い系の女の子と会う約束をする一部始終

有給を消化しろ。会社側からそう言われました。休み返上でひたすらに働かされる会社が多い中、もしかしたら俺のいる会社は数少ないホワイト企業なのかもしれません。残業は必ずありますが。

有給の件を初めに伝えたのはまなみちゃんでした。朝に言われたことですので、必然的にそうなります。彼女は飲食業に従事していて、休みは土日のどちらかと、平日の1日、計2日で、その日はたまたま彼女の仕事が休みの日でした。

「有給いいですね。私取ったことないんですけど笑」
「飲食はきつそうだもんね」
「有給取ったらなにするんですか?」
「何しようか。特に趣味もないからなあ」

こんな時に自らの無趣味さが嘆かわしくなります。無駄な出費がなくて済む一方、自分がいかにつまらない人生を送ってきたかが如実に分かってしまいます。妻はどうせ仕事だろうし、平日に遊べるような友人もいません。

「たまには映画でも観に行こうかな」

きっかけはこの一言でした。俺としては1人映画もなかなか乙なものだなと考えての、特に裏のない言葉だったのですが、彼女の映画に対する食いつきが意外に良く、今公開している映画の中でどれが面白そうかを2人で延々と話していました。

有給は映画を観に行こう。俺の意志は固まりました。あとはいつ休みを取るかですが、ふと考えました。

これはまなみちゃんをデートに誘う口実になるのではないだろうか

彼女も映画は好きそうですし、話の流れ的にもかなり自然。有給を彼女の休みに合わせれば日程調整は容易にでき、あわよくばそのままホテルに行ったりもできるかもしれません。いやいや、ここで過度な下心を出すのは禁物です。まずは会ってみるのが大事。ホテル云々はそれから考えても遅くはありません。

「良かったら今度映画観に行かない?休みは合わせるからさ!」
「え、いいんですか?」
「平日に1人で映画って、よく考えたら寂しいじゃん笑」
「ですね笑。えっと、じゃあ来週の火曜とかはどうですか?」

仕事との兼ね合いもあるので、いくつかの候補をもらって、最終的に会う日は2週間後の木曜に決まりました。あっさりと約束してしまいましたが、心臓は常にバクバク。2週間もの間、心臓がもつかどうか大変心配でした。

出会い系の子と会うまでの緊張とワクワク感がやばいッ!

会うまでの2週間はとにかくやばかったです。身体のあらゆる内臓が悲鳴を上げていました。妻にばれないかどうかの不安で胃が痛くなり、極度の緊張で腹痛に見舞われ、その一方でワクワクもしていますので、気持ち悪いやら嬉しいやらでなんだか生きた心地がしませんでした。

まさか自分がこのような行為に出るとは、1年前には夢にも思っていませんでしたが、なるほど人生には多少の刺激は必要なようです。今まで惰性で行っていた仕事も妙にはかどり、妻にもなんとなく優しくなれているような気がします。

不倫は夫婦円満を手助けしてくれる一番の処方箋

誰だよこんなこと言ったの。俺です。間違いなく、俺です。こんなくだらないことを綴ってしまうくらいには有頂天になっています。こんな文章を妻に見られたら間違いなく怒られます。いや、もしかしたら泣かれるかもしれません。なんとなく、妻の性格を考えたらそんな気がします。

ちょっと落ち着きました。妻のことを考えると、やはり罪悪感が湧いてきます。そんなものを感じるくらいなら不倫なんて止めておけとも思いますが、もう最初の1歩を踏み出してるんですよね、俺。

本気だけにはならない、絶対に

それだけは胸に誓いました。

アラサー男にはもったいないくらいの可愛い子がやってきましたよ

そういえば写メもらわなかったなあ。仲良くなるのに必死で、そこまで頭が回りませんでした。出会い系のプロフにも写メは載っていませんでしたし、なんとなく26歳の可愛い女の子って前提で色々妄想を膨らませていたわけですが、

とんでもないブスがきたらどないしよう…ッ!?

そのケースは全く考えていませんでした。都内某所の待ち合わせ場所に着いて初めて思い至る最悪のケース。そしてもう1つ重大なミスを侵してしまったことに気付きました。

むちゃくちゃ人が多いっすわ…

待ち合わせ場所の設定をミスりました。映画館がある場所だと大体が大都市で、自然待ち合わせする場所も人が多くなるんですけど、駅前というのは間違いでしたね。下手すれば会社の同僚とか、妻の知り合いにも見つかる可能性があります。次からは気を付けましょう。次があるかどうかは、分かりませんが。

不意にスマホが振動しました。ややテンパっていたのでそれだけの衝撃でビクンと身体が跳ねます。背中に嫌な汗を感じながらスマホを取り出し、画面を確認して耳に当てます。まなみちゃんからの着信でした。

「もう着いてますか?」
「あうん、もういるよ。着いた?」
「もう少しです。服装とか教えてもらっていいですかね?」

特徴という特徴のない、悪く言えば無難な服装だったので伝えるのに手間取りましたが、なんとか分かってもらえました。まなみちゃんの服装も教えてもらいましたが、ファッション用語が多用されていて、いまいち分かりませんでした。唯一分かったのは紺のミニスカートという情報のみ。それだけで若干興奮してきてしまいます。

より一層の挙動不信感を伴って辺りをキョロキョロする俺。手持ち無沙汰から周囲数メートルを行ったり来たりしています。むちゃくちゃ緊張してます。出会い系で会うのって、こんなにも緊張するものだったんですね。

腕時計を1分おきくらいにチラチラ見やって、その動作が8回目を数えるくらいになったその時、

「あの、まさやさんですか?」

はい、まさやです。なんて言えません。緊張の度合いは最高潮に達し、彼女を振り返る動作がいやに緩慢に思えました。無言のままおそるおそるまなみちゃんの顔を確認すると、

おう、普通に可愛い子だ…ッ!

絶世の美女というわけにはいきませんが、愛嬌のありそうな、どちらかというと可愛らしい顔立ちをしています。背も想像より大分小さく、26歳にしては若干幼い印象を受けるかもしれません。

俺は思わずペコペコ頭を下げてしまいました。

「あ、どうも、まなみちゃ、さんですよ、ね?」
「はい、そうです。別にちゃん付けでも大丈夫ですよ?笑」
「あ、うん、了解」
「なんか凄い緊張してませんか?」

クスクス笑うまなみちゃん。年上としての威厳はこの時点で皆無。初めてなんだからしょうがない、という言い訳は通用しませんよね。しかし、会う前も緊張しましたが、会ってからも同じくらいドキドキしてしまいます。

果たしてこの調子でデートは上手くいくのか。次回に続きます。

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